SFマンガ家の田中空先生に聞くマンガ創作法

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マンガノ運営チームです。

 

普段生活している世界とはまったく別の世界をマンガで描いてみたいということはないでしょうか。我々の日常とかけ離れていながらも読者が違和感なく入っていけるようなまとまりのある世界を描くにはどうしたらいいのか。

その参考として、今回は人気SF作品の「タテの国」や「ドラゴンの子」の作者である田中空先生にお話を聞いてみました。

 

Q. SF漫画家になったきっかけはなんですか?

昔からSF小説が好きなのですが、SF小説ってなかなか普通の人にはついていけないディープな作品も多いんですよね。
けどそういった作品の中には他の分野にはない「センス・オブ・ワンダー」な魅力が沢山ありまして、その魅力がSF界だけで閉じられているのはもったいないなと。
それに触れさえすれば、絶対面白いと思う層はまだいると思ったんですよね。

そこで、SF漫画です。

一般世間がリーチできてないSFの独特な魅力を漫画という形で持ってくれば、世の中に気づいてもらえるんじゃないかと、そう思ったのがきっかけです。

 

Q. スケールの大きいSF作品を描かれていますが、どのようにして作品の世界を作られていますか?

特徴的なシーンの断片から、そこから生まれる疑問を掘り下げていく形で世界を作っています。

具体的に言えば、「タテの国」の場合、無限に長い塔がある。一体何のためにあるのだろう?

shonenjumpplus.com

「ドラゴンの子」だと、ドラゴンが渡り鳥のように空を飛んで行く。一体ドラゴンは何者なのだろう?

shonenjumpplus.com

「さいごの宇宙船」は、人間がいなくなり、宇宙船同士が捕食している。人間はどうなったのだろう?

shonenjumpplus.com

という感じでシーンから生まれる疑問を掘り下げて世界を広げていくという感じです。
答えを求め続けて物語がドライブしていくのが、SFの一つの醍醐味なのではと個人的に思ってます。

 

Q. マンガの描き方や使う道具について何かこだわりや工夫はありますか?

もともとネーム原作者志望で、作画はまだまだ修行の身なので、逆に教えてほしいぐらいですが、今はスマホで読まれることが多いので、従来の紙のページめくりというより、横にスライドしていく形で効果的に絵や構図、吹き出しが目に入るように意識しています。
吹き出し自体もなるべく読みやすい長さとリズムで区切るようにしてます。

あとネームはなるべく勢いよく描くようにしています。
表情が大事なコマはネームの段階で表情を描き込みます。ネームってザクザク描けるので、個人的には表情はこの段階で一番感情を込めやすいからです。
そこで生まれた生きた表情や勢いのある動きなどは作画時のトレースで生かすようにしています。

道具は特にこだわりはないですかね。メディバンペイントと板タブを使ってます。
ネーム含めてフルデジタルです。

 

Q. マンガフォリオを利用されていますが、気に入っている点はありますか?

以前はホームページを作っていたのですが、管理が面倒で。
その点、マンガフォリオは手軽に追加編集できるのがありがたいですね。

あと、広告が出ない点はものすごく気に入っております!

 

Q. 今後マンガノで実現されてほしいことはありますか?

オンデマンドで好きな作品を一冊の紙の単行本にして購入できるサービスなんかが
あると嬉しいです。

最近はデジタルのみの作品が世の中に多いですが、紙で手元に持って置きたいと思うことがよくあるので。


以上、いかがでしたでしょうか。

ご自身が好きなSFの魅力を届けたいという想い、疑問を掘り下げていくことで断片的なアイディアから世界をつくりあげていく、田中空先生の創作の様子が感じられたのではないでしょうか。

 

田中空先生はこれまで多数の作品を執筆されていますので、まだ作品を見てない方はぜひ先生のマンガフォリオをご覧ください。

manga-no.com

 

今回のインタビューが皆様の参考になれば幸いです。

 

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