白百合の殺意

白百合の殺意

「俺、貴方が好きなんです」そう言って氷室は俺を無理矢理抱いた。可愛がっていた後輩の裏切りが許せず、以来俺は氷室を遠ざけているが、あいつは構わずにつきまとってくる。一体どういうつもりだ…。俺たちは俳優同士。俺は今、ドラマの撮影中だ。俺には氷室の他に、もう一つ頭を悩ませている事がある。それは…。楽屋に度々届く白百合の花束。送り主不明で、鍵の掛かった楽屋にもいつの間にか置いてある。