辺境生まれのイソラ・ミナミは星法庁の下っ端職員。星法術《スペルティカ》を扱えない、下層民でもある。
ある日、イソラはなぜか星法庁特任長官室・長官補佐に抜擢されたとの辞令を受ける。
その帰り道、白い狼に導かれイソラが出会ったのは、重傷を負った赤毛の青年。
意識を失いかけた彼を、イソラはアパートへと連れ帰った。
すべての記憶を喪っていた青年アロイスと、イソラの奇妙な共同生活が始まる。
イソラとアロイスを襲う、謎の黒衣の男たち。アロイスは星法陣を描き、襲撃者を撃退する。
長官室に出勤したイソラを迎えるのは、長官の椅子に座ったヘルツォークと名のる青年。そして、同じく長官補佐だというレオナだった。
アロイスの正体、女王の疑惑……、
イソラとアロイスは、世界にまつわる謎へと近づいてゆく――