灯台守とかもめの子(1)

灯台守とかもめの子(1)

ルネ ── お前の名はルネにしよう

クレール島の沖の岩礁にそびえる灯台で、灯台守エヴァンは独り暮らしている。
ある嵐の夜、一艘の小舟が灯台へ漂着した。小舟に乗っていたのは、瀕死のかもめの雛。懸命に介抱したエヴァンだが、翌朝にはかもめの姿が消え、代わりに目にしたのは、翼を持つ小さな子どもだった!
『ルネ』と名づけられたその子は人の形をしていながら人ではなく、驚くほど成長が早い。しかも、ルネとの出会いに呼応するように、エヴァンの体にある変化が生じて……?

人に恋するカモメと孤独な灯台守の邂逅が織りなす、奇跡の求愛譚が始まる ──